サイホーンの航空記事考察

客観性はさておき主観で感じたことを書いてます

メルボルン空港の運用について

カンタス航空が羽田/メルボルン線に就航

2019年12月16日に、カンタス航空が羽田/メルボルン線への就航を発表しました。

これは、成田/メルボルン線からの移管によるもので、当該路線は運休扱いとするようです。

カンタス航空が成田/メルボルン線に就航したのは、2016年12月のこと。

使用機材は、当時としては新仕様機のA330-300での就航だったようで、羽田へ移管後も引き続きA330-300を使用するようです。

発表ダイヤは以下のとおりですが、2時間ずらした理由はなんでしょうか。

羽田の発着枠によるものでしょうか。

(新)

QF79 10:30メルボルン発 20:00羽田着

QF80 21:30羽田発    9:00メルボルン

(旧)

QF79 9:20メルボルン発 17:40成田着

QF80 19:20成田発    7:55メルボルン

 

空港の位置

メルボルン国際空港(YMML/MEL)は、メルボルン市街地の北西約20kmに位置しています。

市街地との間には旧空港のエッセンドン空港が存在し、1970年まではメイン空港として機能していました。

現在も国内線やチャーター便が使用を継続しているようです。

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メルボルン空港の位置関係

メルボルン空港の滑走路配置

メルボルン空港は、3657m(12,000ft)と2286m(7500ft)の2本の滑走路を有しています。

交差している滑走路ですが、混雑時間帯においてはRWY34への着陸にLAHSO(Landing and Hold Short Operation)が適応されるので、実質は2本の滑走路を独立したものとして運用することができます。

1970年に新築されたターミナルビルのはずですが、形状から推測するに増築を繰り返していて計画性を感じられる配置とはなっていません。

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滑走路とターミナル配置

昼間(6:00~23:00)の滑走路運用

メルボルン国際空港では、すべての航空機に対して滑走路運用上望ましい滑走路が決められています。

◎通常時

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通常時の滑走路使用パターン

①到着RWY16 出発RWY27

 注)DH8C,SF34相当以下又はRWY27からの出発に多大な遅延が見込まれる場合におけるB737,A320相当以下は、出発RWY16も使用する。

①到着RWY27 出発RWY27とRWY34

 注)交通状況によっては、南西方面からの到着がRWY34を使用できることもある

上記2つは同列なので、風向きによって使い分けると思われる。

②到着RWY09 出発RWY16

③到着出発ともにRWY27

④到着出発ともにRWY34又はRWY16

⑤到着出発ともにRWY09

以下は、私の想像です。

RWY09到着については滑走路離脱誘導路の整備が不十分であること、③以降は滑走路を1本ずつしか使用していないことを考慮すると、多くの場合は①が選択されていそうです。

 

◎High capacity landing modesの場合

この運用は、到着の混雑が予想される時間帯に適用される。

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LAHSO適用時の滑走路使用パターン

①到着RWY27とLAHSO適用のRWY34 出発RWY27

①到着RWY09とLAHSO適用のRWY34 出発RWY34

 

夜間(23:00~6:00)の滑走路運用

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夜間の滑走路使用パターン

①到着RWY16 出発RWY27

 注)交通状況によっては、WENDY STARの到着がRWY34を使用できることもある

②到着RWY27 出発RWY27又はRWY34

 注)交通状況によっては、南西方面からの到着がRWY34を使用できることもある。また、ジェット機に対してはより長い滑走路を使用する観点からATCからRWY34を推奨されることがある。

③到着出発ともにRWY27

④到着出発ともにRWY34又はRWY16

⑤到着出発ともにRWY09

 

滑走路を離脱できる誘導路

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推奨される滑走路離脱誘導路

昼間のRWY16/34にあっては、2400mの間隔を適用するので滑走路上に2機が存在することがあるとのことです。

とはいえ、通常使用が推奨される誘導路から離脱できている場合においては、こうした事態は発生しなさそうです。

また、全時間帯のRWY16/34又はRWY27への到着機は、2.5NM間隔で進入することがあるとのことです。